2009年10月20日火曜日

BUGMAN

何年か前にロッククライミングにハマった事がある。自分は天の邪鬼だから、常に何かの逆のモノに引かれるんだけど、自分は高所恐怖性....それがハマった一番の理由。きっかけはハワイのクライミングツアーに参加した事。生意気にもアパレル時代、ハワイにちょこちょこ社員旅行に行っていて『いつもと違ったハワイの楽しみ方』という今思えば、ファッション業界丸出しの感じ。けど、そんな浮ついた自分も相まってそのクライミングガイドのライフスタイルがとてもかっこ良く見えた....彼はBUGMANと自ら呼び、普段はハワイの落石防止用のネットを崖っぷちに掛ける仕事。そして旅行者相手のクライミングガイドの2本柱。『たまに自然界の毒物を食して虫の様に岩にへばりつくのさ』なんてハードコアな事も言っていた(それが名前の由来)。とにかく、どの時間もクライミングをしていられる状況。つまり大好きなモノを『趣味』としてではなく、仕事、ライフワークとしてるライフスタイル。そしてそれらはアパレルと真逆。流行を軸に少しマニアックなフィルターがかかったマイブームが何シーズン毎かに起こり、それをネタにファッションを展開する。でもそれは結局、仕事のような遊びのようなファッションの1歯車。だから本当に好きなモノはいつまで経ってもわからない。時代的にいけてるかどうか?しかわからない...。ファッション業界はそんな人ばかりではないけど、当時、恥ずかしながら自分はそんなスタイルだった。そしてそんなスタイルや人生に面白みを感じなくなり、嫌気がさしていたから、一つの事に人生をかけてる男にはぐぐっときた訳である。そんな考えは結局今も変わってない。そして今だその矛盾のカオスからは抜け出せないけれど、1回り?いやいや3回転ぐらいして、今はなんだかラフになった気もする。あの時見たBUGMANの笑顔が理想って今は思う。楽しく、シュールにそしてラフに。日本人の俺には難しいのかな?